面白かったです。

「普通」であることを見込まれて
娼年としてスカウトされたリョウが体験する
様々な性のかたちが興味深い。
そして、それを自然に受け入れていける
リョウって男の子に、とても惹かれました。

世の中には、いろんなフェティシズムを持つ人がいて、
いろんなふうにSEXを楽しむ人がいて、
だけど、興味本位で描くんじゃなく、
何て言うのかな・・・
「そういうのも、あるんだ」って目線で
淡々と、でも、包み込むように描いてあるから
主人公のリョウくんの人物描写とあいまって
とても読み心地の良いストーリーになってるな、
と、ちゃめは好印象を持ちました。

現実には、こんなに綺麗な仕事なはずないだろうけど
この小説のようなクラブが本当にあるなら、
そして、働いているのがリョウみたいな考え方をする人なら、
一度買ってみたい、働いてみたい・・・
などと思ってしまいました。
法に違反するんだろうけど?
そのへんのことはよくわかりませんが(笑)

終盤、「リョウを思って」ある行動に出る、
女友達のごく一般的で常識的な反応に苛立ちを覚えたのは、
この小説を楽しんだ証拠だろうな。

石田 衣良 集英社文庫 2004/05 ¥420

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