知らなかったです、こんな素敵な人の本があったなんて!

大好きだった、片岡義男さんの短編から受けるような、
さわやかに心地良くも懐かしい・・・
洗いざらしのシャツみたいな印象の随筆集です。

「暮らしの手帖」の編集長さんなんですね、この方。
年配の女性が読む、真面目系な雑誌だと長い間思っていたので
あんまり手に取ったことがありませんでした。
そういえば、「エプロンメモ」はすごく気に入っていたのに・・・^^

松浦弥太郎さんの本、これからもっと読んでみたいです。


そういえば、村上春樹さんの「1Q84」、異例の売れ行きだとか。
そのニュースを見ながら改めて思ったのは、
ちゃめは、村上春樹という作家さん個人の熱心なファンって訳ではないんだな、
ってこと。
以前にも書いたことがあるけれど、
ちゃめにとって村上さんの作品は、好きなものとそうでないものとに
クッキリと分かれます。
だから、彼の新作だからと内容も確かめずに買うってことはない。
というわけで、「1Q84」、まだ実際の本を見たこともないです。
カルト教団を題材にした長編ってことで、興味はあるんだけど、
単行本の段階で買ってまで読みたいほどそそられるか、というと
正直、そうでもないかな^^;;

なのでちゃめはしばらくは、松浦弥太郎さんにハマっているつもり♪
とかいいつつ、明日買って来てるかもですが(笑)

京都は今、「源氏物語千年紀」ってことで、
そこここに観光ポスターやら何やらが溢れ、
ゆかりの観光スポットも賑わっているようですが。

ちゃめにとっての源氏物語と言えば、
何をおいても大和和紀さんの「あさきゆめみし」を置いて他にはありません♪
後は、ずいぶん以前に読んだ田辺聖子さんの現代語訳、
尾崎左永子さんの「源氏の四季」や「源氏の薫り」などの関連本・・・。
だから例えば「紫の上」「夕顔」など登場人物の名前を聞くと
すぐに「あさきゆめみし」でのキャラクターの顔が浮かんでしまいます^^;;

続々と刊行されているこの千年紀を記念した本や雑誌、
そうした中で大和和紀さんが、ご自分の「あさきゆめみし」には、
原作にないシーンや、わかりやすいよう、またはこうあって欲しいと
思うようにある程度脚色したり、設定を変更したりしている部分もあるので、
これを「源氏物語」そのままだとは思わないで欲しい、
とおっしゃっているのを先日読みました。
「へぇー、そうだったんだ~」とは思いながらも、
でも「あさきゆめみし」、本当に何度読み返しても素晴らしい作品です。

昔も今も、一番憧れるのは「朧月夜の君」です。
華やかに美しく、自分の欲望に素直で強く、別れも自分から潔く・・・。
こうはなりたくないと思うのは「女三の宮」。
まだ若すぎて、恋愛に疎いのは仕方のない部分もある設定の人だけれど、
何事にもボォーッとした感のある人で見てるとイライラする(笑)
(あくまでも「あさきゆめみし」から、ちゃめが受ける印象ですが)

でもね・・・。
今、また改めて読み返していると、「恋愛に疎い」ということを
「本当の恋愛を知らない」という意味だと捉えれば、
ちゃめだって、本当の恋愛なんて果たして知ってるのか??
自分の生涯で、知ることがあるんだろうか???なーんて、思ってしまう。

深く考えずに夫以外の男を受け入れてしまう・・・。
それは、後先考えずに欲望に流されたわけでもなく、
自分を求めてくれる情に絆されたわけでもなく、
ただただ拒みきれなかっただけ、という女三の宮ではあるけれど、
なんだか微妙に、馬鹿にはしきれない何かを感じてしまいました・・・。

想っても想っても手の届かないあの人には、うん・・・あの人だけには、
「花散里の君」のような存在でありたい。
この人の立場も憧れですね。

こうして考えてみると、
女っていうのは、源氏物語に出てくる全ての女の人を
自分の中に少しずつ、皆持っているような気がします。
それがきっと、こんなにも長く読み継がれている理由の一つなのかもしれません。
これから冬に向けて、谷崎潤一郎訳を読んでみたいちゃめです。

この秋から、アニメにもなるそうですね。
声が入るとでも、またイメージが変わりそう。


いつも行く書店の、
あの棚にあることはずっと前から知ってた。
でも一度も手に取ったことはなかったのに。
ふっ・・・と、手にしてたんですよねー。
裏表紙のあらすじを見た途端ピンと来て、読み始めてました。

この文庫は新装版だけれど、書かれたのは1988年なんですね。
20年も前だ・・・。

夏になると軽井沢の別荘で過ごす金持ちの一家と
その別荘番に雇われた一家。
別荘には隠された地下室があり、二つの家族には
知られてはならない秘密があった・・・。

「避暑地の猫」というタイトルからは想像のつかない、
淫靡で濃密で複雑な人間の心模様。
久々に、小説の世界に酔い知れました。

最近はゆっくり本を読む時間もなかったな。
外は豪雨。
明日も雨かな。
お出掛けはキャンセルして、
家でゆっくり珈琲でも楽しもう。
近くの桜の木の枝先が、そろそろ紅くふくらんできて
4月に入る前に咲き始めそうな・・・。

COCON烏丸にある、shin-biというお店で見つけたこの本。

興味がないことはないけど素通りだった二十四節気が
この本との出会いで、とっても身近なものになりました。
最近はいつも、朝にこの本を手にとって、
今日は何の日かな?って、ワクワク季節を感じています。

雨水、啓蟄、春分。
春雨、朧、春霞・・・。

言葉の響きだけでウットリしてしまいます。
二十四節気と、それにまつわる行事や、季節の食べ物、
四季の移ろいを、写真や可愛らしいイラストで
わかりやすく紹介してある、とっても素敵な一冊です。

このshin-biさん。
本屋さん、兼、雑貨屋さんな感じでお気に入り。
京都精華大学の学生さん達が運営に携わっているらしく、
扱っているものは全て学生さん達がセレクトしたものだそう。
雑貨やインテリア小物は、
卒業生や在学生の作品だったりもするそうです。
ちゃめは主に本屋さんとして利用しているんだけど、
品揃えのセンスがすごく良い!
ちゃめのツボにハマりまくりです*^^*

何だか最近、本当に毎日が早く過ぎていく気がするちゃめ。
慌ただしい中でも、空模様や道端の花に季節を感じたり、
旬の野菜を食べたりすることで、
一日一日を味わって過ごしたい気分なのです。
花粉でヤ〜な感じしかしなかったここ数年の春ですが、
春の良さも思い出しつつある今日この頃です^^


ISBN:4903822958 単行本 京都放送 コトコト 2007/12 ¥1,260
想像していた通りの読後感でした。
単行本で出た頃からタイトルに惹かれて、
読もう、読もうとは思っていたんだけどそのままになってて。
それが2日ほど前かな、芸能ニュースで、
松山ケンイチくんと永作博美さんで映画化するってのを見て
それはもう、ちゃめにとって激しく理想的なキャスティング、
速攻、本屋に読みに走ったわけです。(→買えよ!^^;;)

文庫本のカバーがまたいいの!
(映画のシーンを使ったバージョンがあるのです)
松山くんのあの、何かをあきらめたような、
捨てられた子猫みたいな目にキューン・・・。
いいわ、いいわ、久々に感じたわ、このキューンな感じ♪
この人って、ものすごく演技の幅広いみたいだけど、
この感じがちゃめはたまりません!

永作博美さんも大好きな女優さん。
だからこの映画、観に行っちゃいそうな気がします。

本は、ストーリーといって特別あるわけじゃないんだけど
その淡々とした感じもちゃめ好み。
松山くんと永作ちゃんの、きっとほのぼのなラブシーン。
それが見られるだけでちゃめは本望です(笑)

今回、このニュースを知った上で、
もうその配役を念頭に本を読んだんだけど、
そういうと永作ちゃん、前に、(確か)月桂冠のお酒のCMで、
安アパートに同棲なのか新婚なのか忘れたけど
男の人と2人で住んでる設定のやつがあって。
あの時の雰囲気がそのまんましっくりきそうな気がします。

「セクシーボイスアンドロボ」での松山ケンイチくん、
が好きだった。
そういえばあの時も、年上の小林聡美に惹かれていって
最後は姿を消されちゃうって設定だったなぁ。。。

やっぱり、捨てられた子猫な目をしてたな。
ナイーブなんだけど、でも心根は単純そうな。
そういう人がちゃめは基本的に好みなんだな、
とあらためて思ったある日の午後でした。

ISBN:4309408141 文庫 山崎 ナオコーラ 河出書房新社 2006/10/05 ¥420

http://17521.diarynote.jp/200802121007040000/
(「人のセックスを笑うな」映画版、感想♪)
*「或る女」/ 有島武郎
 
結構な長編だったんだけど、
時間を見つけてはどんどん読み進めました。
持ってはいたんだけど、
何だかいかめしい日本文学って感じで、
きっとご立派なご婦人の半生が描かれてるんだろうな〜なんて
全然興味なかったのに、ふと読み始めてみたら・・・!

自分が若く美しく、モテる女だと思いっきり自覚している
気の強いヤな女の一生だった(笑)
病と闘いながらの壮絶な終わり方で読後感は最悪だったけど、
これさえなければとても面白い小説でした。

男心を弄ぶ、あしらう、せせら笑う。
一方で惚れた男には、道を踏み外していくのを知りながら
共に生き、捨てられるのではと怯え、すがる・・・。

その心情風景の細かい、細かい描写があまりにもリアルで、
わかるわかる、とほくそ笑んだり、身につまされたり、
こうはなるまいと思わされたり。

女の情念が余すところなく描かれた、まさに「或る女の一生」。
おそらく主人公が若くして亡くなる(だろう)からこその
自己中心的恋愛感情の描写が主だったけれど、
大往生した女性を主人公にした成熟した女の情愛も
同じ作家さんで読んでみたかったな。

いやいや、
20代も50代も、恋愛の仕方は違っても、
女の心の根本はあんまり変わりないのかも・・・???^^

ISBN:4101042055 文庫 有島 武郎 新潮社 1995/05 ¥700
最近、ずっと以前に買った本を読み直すのにハマっています。
BOOK OFFに要らない本を売りに出すのももう4回目を数え、
選び抜かれたお気に入りたちだけが残っていることになります。

今読み返しているのは、主に学生時代に買ったもの。
もちろん当時も読んで、何か心に残るものがあったから
これまでの売り飛ばしを免れてきたわけだけれど
はっきり言って内容はもう、ほとんど覚えていないものが多い。
だからものすごく新鮮に楽しめていて、
あ〜こんないい本ばっかり選んでいた私ってスバラシイわ〜
と自画自賛な日々です(笑)

『愛の渇き/三島由紀夫』
『美徳のよろめき/三島由紀夫』
『遠い海/井上靖』
『錦繍/宮本輝』
『谷間の百合/バルザック』
『ドリアン・グレイの肖像/オスカー・ワイルド』
・・・

洋の東西を問わず、昔から恋愛もの中心なのだけは変わらないです。
あの頃読んで、ほんまに分かってたんかいな??なんて
自分に突っ込みを入れつつ、いやでも、今でも分かる分かるとは
言いがたく、それでも何か、当時とは違った深みを
作品から感じられているような気はします。

もうすぐ発表になるというノーベル文学賞。
村上春樹氏の受賞はなるのでしょうか。
なったら嬉しいなぁ。。。
氏の作品は私にとって、読むものと読まないものとが
ハッキリクッキリ分かれますが、
『ノルウェイの森』が、
私が読んだ小説のナンバーワンであることは
たぶんこれからも変わらないのではないかと思います。


ISBN:4101307024 文庫 宮本 輝 新潮社 ¥460
『デッドエンドの思い出』 / よしもとばなな
これ、どこだっけな。たぶん、Lower slaughterだったと思う。
イギリスの、コッツウォルズ地方の村のひとつです。
5月に撮った写真だけど、今見るとめちゃくちゃ涼しそうだ〜〜
ああ、あの日に帰りたい・・・

『デッドエンドの思い出』を読んだ。よしもとばななさん。
短編集なんだけど、表題作のこれだけを読みました。

婚約した彼と遠恋になって、だんだん連絡も来なくなって、
だけどのんびりした性格なのも手伝ってずっと信じてて・・・
あまりに音沙汰がないからついに彼の住む町に行ったら、
彼には新しい婚約者がいた・・・。

とっても素敵なお話。
っていや、これだけ聞いたらどこがやねん!なんだけど(笑)
そこは、ばななさん。
傷心の彼女の心が癒されていく様がきらきらと描かれています。
胸の奥がツン、と痛くなって、爽やかな気持ちになれる。
今、恋愛真っ最中の人よりは、あ、こんな恋してたっけ・・・
と、振り返りながら読んだ方が、より、共感できるかもしれません。
これ以外の4作をまだ読んでいないからわからないけれど、
この「デッドエンドの思い出」だけを、宝石箱みたいな装丁にして
発売してほしいなぁ、なんて思いました。

旦那くんが、ちょっと凹んでいます。
職場のニンゲンカンケイ、居心地悪ing、らしいです。
どこにでもある話。
私は、彼は基本的に人にうらまれたり、嫌われたりとは
対極にある性格の人だと思っているので
今回もきっと、状況は良くなっていくと信じています。

でもね。
彼はきっと、自分の状況が良くなればいいだけじゃなく
周りも含めて皆に良い状況にしたい、とか思っちゃうタイプなので、
一人で背負い込まないように、見守っていてあげたい。
職場のニンゲンカンケイが良いのは理想だけど、
良くするために働いているわけじゃなし、
やれるだけやって、誰に何を言われようが自分が自分に
納得行っているのなら、思い切ってその環境から離れることも
選択肢として持っていればいいと思う。

物事には、上下左右、少なくとも4方向からの見方がある。
そう思えているだけでも、ずいぶんラクになるんじゃないかな。

・・・な〜んて、自分の事以外だったら、思えるんだけどね
オリコンの、年末年始面白かった番組ランキングなる記事、
結局というか、やっぱり紅白が1位なんだね〜〜。

ちゃめにとって年末そして大晦日というのは、
大掃除をし、おせちを作り、お正月飾りをし、
紅白を見て(もっと昔には、録画までしてたぞうちの親)
ゆく年くる年のゴーン・・・を聞きながら年越しそばを食べる
という、日本人の鑑のような過ごし方をするものとして
育ってきたので、自分の家庭を持ってもずっとこのままです。
なので今年(去年か)も見てましたわ、紅白。

やっぱ司会慣れしている人がすると痛々しさがなくて
例年よりは安心して見られた感があったわ(笑)
それでもあの、学芸会並みに台本が透けて見えるやり取りは
変わってませんでしたが。いくら一秒を争う生放送だといっても
いや生放送の歌番組だからこそ、もっとライブ感を大切に
演出すればいいのにと、あらためて思ったわ。
まぁでも、誰かが言ってた、
「歌番組としてこれ以上完成されたものは
               世界中探してもたぶん他にない」
という意見にはちゃめも結構賛成です。

さてそれで、
ちゃめがこの年末年始で一番面白かった番組、それは
「ハートで感じる英文法スペシャル」!!!
年末から4回連続でやった上で、3日の深夜にまとめて
再放送したのをもう、むさぼるように見ましたわ。
これ、連続放送の時点でもう、再放送だったみたいなんだけど、
いやぁーーーーーーっ、こんないい番組を見逃していたなんて
一生の不覚、それっくらいちゃめにとって素晴らしい番組でした。

マジで英語をハートで感じちゃいましたよ。
あの講師の人、すごい!!
TO+不定詞と-ingの持つイメージ的違いから
過去形と現在完了の違い、仮定法としての用法への繋がりまで、
今まで表面的にはわかっているつもりで、でもなんとなく
違和感があって、だけど自分でも何が分かっていないのかが
説明できない、そんなじれったい感覚を
ガッチリと目の前につかみ出して、
今度こそはっきりとカタをつけてもらったって感じ、
まさに目からウロコの連続でした。
今まで自分がやってきた英語に重ね合わせると
理解の度合いがグン、と上がっているのを実感できました。

そういうわけで、俄然やる気が出てきたちゃめは
2006年年頭から、意識して今まで以上に毎日
英語に触れるようにしています。
さてさて、いつまで続きますか。
いやでも、今回は頑張るぞ〜〜〜〜〜っっ♪
34、女、フリーター。
1つ年上の同棲相手も定職なし。
6畳間と3畳キッチンのみのアパートで
的外れな倹約をしながらコンビニ食生活、
頭でっかちな理想を抱きつつ送る、痛々しいほど現実的な日常。
ある日、ケータイにかかってきた「テキ電」で出会った
ハタチの男の子にチャチな恋をした---。

結論から言うと、読んでよかった。
読もうと思った直感は当たってた。
一番興味を引かれたのは、この主人公が、バイトでお金を貯めて
料理人になるための専門学校に行きたいと話すハタチに、
「それなら私がそのお金を出してあげる」という提案をして
「俺をバカにしている」とひどく怒らせてしまう件。
作者はこの終盤の展開に対して、主人公のその後の気持ちを
直接的に事細かには描写していないのだけれど、
私は自分がこの主人公になったような気分を味わってしまった。

そんな提案を思いついた自分への嫌悪感。
そんな提案を実際に相手に伝えてしまったことへの嫌悪感。
相手のためを思っての考えだったはずなのに
結局はいつも自分のことしか考えていない自分自身への嫌悪感。
私も、何かしてあげたい、タイプだからすごくよくわかるわ。

この主人公は、自分よりいろんな意味で下(年だったり
人生経験だったり・・・)であるハタチに、彼がすぐには
用意できない金額を整えてあげることで、自分が上だという
証を示し、できることなら尊敬の混じった憧れの目で見られて
自分のどーしよーもない現実から
救われた気持ちになりたかったんじゃないのかな。
そう、だから、自分のため。

私も、彼女みたいに行動には移さなくても、
同じような「妄想」を抱くことがある。
読んでよかった、と思うのは、そういう想いが、
小説になるほど当たり前の感情なんだってことを
あらためて確認できたからなんだろうな。

必ずしも純粋に相手を想う恋愛ばかりするわけじゃない。
恋愛って、ほんとに自分を映す鏡。
相手に想って欲しい気持ちが強い私は、
誰かに常に認めてもらうことでしか自分に自信が持てないって
本質を、恋愛でさらけ出してるのかもしれない。

角田 光代 講談社文庫 2005/10 ¥420
「たぶん私たち、
世の中に借りを返さなくちゃならなかったからよ」

「成長の辛さのようなものをね。私たちは支払うべきときに
代価を支払わなかったから、そのつけが今まわってきてるのよ。」

            ・・・『ノルウェイの森』より

同じことを、ずっと感じてきた。
私はきっと、結婚と言う名を借りて、2人だけの世界を
誰からも邪魔されない、まるで世の中から隔離されたような
小さいときの自分だけの秘密基地のような
そんな、ままごとみたいな世界を作りたかったんだと思う。
こんなこと、続かない、続くわけないってどこかで思いながら、
それでもそのことから目をそむけて、考えないようにして、
これこそが幸せなんだ、って、しがみついてた。

私が幸せだったのは当たり前。
私は本当に自由だったから。
だけど彼は、どこまで幸せだったんだろうか。
彼も・・・それを感じ、疑問を持っていたからこそ、
新しい世界を求め始めたんだろうと思う。

これから私は、今まで幸せだったその同じ分だけ、同じ数だけ、
一つ一つ傷ついていかなくちゃいけないんだと思う。
それが私が受けるべき罰なんだと思う。

村上春樹さんを読むようになったのは、この数年です。
私にとっては大きく分かれる・・・
まるで私の考えてることを題材に書かれてるんじゃないかと
思うほど、深く心に響く作品と、
全くそんなふうには思えない作品と。
私のベスト3は、『海辺のカフカ』、『国境の南、太陽の西』、
そして、なんといっても『ノルウェイの森』です。

この数日、また『ノルウェイの森』を読み返しています。
読むたびに、台詞や描写の隅々まで、理解が深まる気がします。
現時点で、私の気持ちの中に一番入ってきたのが冒頭の台詞。
この小説の最後は、主人公のワタナベ君にとってはある意味で
救いがあり、だけどもう1人の主人公直子にとっては、
たぶん・・・救いはなかったんだと私には思える。
今の私が読むと、私自身と、私がやってきた事とは、
この2人のどちらにも当てはまって・・・。
救われることはないんじゃないかって思いながら
救いを求めて読んでるんだ。

一番最初に読んだ時には、世の中にこんなにもたくさん
自分と同じことを考えてる人間がいるんだって驚いたし
いぶかったりもしたけれど、今は、同じように感じてる人が
こんなにたくさんいるんだって、勇気づけられてる。
少しは成長したってことに、なるんだろうか・・・(笑)
侑子さん(仮名らしい)、
今一番の憧れの女性(笑)
やっぱどうしても手元に
置いときたくて昨日購入。
現在、6巻まで発売中です。
装丁良し、内容良し、飽きません。

CLAMP作品は、好きなのと苦手なのが分かれちゃう。
ちゃめの場合、「カードキャプターさくら」やこれ、
あと「ちょびっツ」はものすご〜〜〜く好み。
でも「ツバサ」とか「X」とか、
絵がゴチャゴチャし過ぎで今イチ苦手。
女性4,5人の共同作品らしいから、
作品によってメインで描いてる人が違うのかな。
「xxxHolic」もそうだし「ツバサ」も、
これまでの作品とリンクしてる、その世界観や
ストーリー構成ははすごく好きなんだけどね。

で、この「xxxHolic」。
なんたって侑子さんの衣装が素敵過ぎ。
これ以上ないっくらい、ちゃめ好みです。
あと、ちょっと「笑うせえるすまん」入ってるストーリー展開や
侑子さんの姉御っぷり。
容姿端麗、酒豪(すでにワク)、クールな性格、しかも魔術師(笑)
いいなぁ〜〜なりたいなぁ(笑)
そして、何気に深い!
人生で大切なことは侑子さんに教わろう、みたいな。
例えば「REAL」とか
例えば「ブラックジャックによろしく」とか
例えば「バガボンド」とか
それぞれに深いんだけど、またちょっと方向性の違う深さというか。
やっぱ「笑うせえるすまん」が一番近い雰囲気だな。
プラスちょっとオカルト&呪術系転びな感じ。
描写としては血なまぐさいものは一切ありません。

今日みたいな雨の日に特にうってつけのこの漫画。
ご存じない方、一度手に取ってみて下さいまし!
エスニック系が好きな方には特にお薦めです♪

コミック CLAMP 講談社 2003/10/17 ¥560
1と2を衝動買いしました。
最近出た本かと思いきや、なんと初版は84年。
暮しの手帖社の本でした。
もうね、パッと開いてひとめ惚れ♪
家事のちょっとした思いつきがいっぱい「メモ」してあるんです。

たとえば・・・
缶詰のアスパラガスを、そのまま食べずにバターで炒め
レモンを絞ってみてもおいしい、とか

パンを切る時は、よく研いだ包丁を火で熱して切ると
くっつかずスーッと切れます、とか。

ね、いいでしょ??
1ページに約5つ、一冊につき約270ページ分、
こんなメモがぎっしり。
最初から順番に読んでも、パッと開いたページから
ランダムに読んでもとっても楽しい!!
しばらくの間、これを読めると思うとかなり幸せ感じます。
古い本だけあって、バターがバタ、スパゲティなんか
スパゲチだったりしますが、それもまた、かわゆいものです(笑)

ちなみに先日、みんなが大掃除をし始めて混む前に、と
本棚の整理を兼ねてまた本やCDを売り払いました。
最近のちゃめは、単行本を買うときには
「これは何度も読みたい本か?売らずに持っていたい本か?」
よく考えて買います。
文庫はパパっと買っちゃうか、座り読んじゃうけどね。
で、この「エプロンメモ」。おメガネにかないました!
プレゼントにもいいかも♪

大橋 芳子 暮しの手帖社 1984/01 ¥1,350
上下巻、イッキ読みしました。
最後まで、薫、邦一、広次の3人で
話が続くものだと思ってたので
後半、それぞれの娘たちへと世代を
継いでの話になった時には
正直戸惑いましたが、とても面白かったです。

ご存知の通りこれは、もうじき映画として公開されるものの原作で
巷では、薫役であろう伊東美咲の濡れ場が話題になっている
みたいですが、確かに原作に違わず演じるとすれば
かなりのものになるでしょうね。
ちゃめとしては、おそらく邦一=佐藤浩市と、同じく
おそらく広次=仲村トオル、この2人のキャストに目がくらみ(笑)
だってねー、最初からもう、キャストがわかっていて
しかもそれが好きな俳優さんで、その上にこのストーリーでしょ、
入り込むなって方が無理でしょう!

どこか影を背負いながら荒々しくも包み込んでくれた邦一の愛と
どんな時にも穏やかに優しく、凪いだ海のように
常に見守ってくれる広次の愛。
それがこの2人で想像しながら読み進む贅沢は
愛を交わすシーンで最高潮に達します。ああ、幸せ!
はっきり言って、もう自分の頭の中に、「これ!」って
イメージが出来上がってしまったから
映画を観る気はしませんね。

まぁねー、これもこの3人の物語に限って言えば
確かにものすごく悲恋なんだけれども、
すぐさま愛する人の後を追った時点で
ちゃめの中ではすでに悲恋じゃなくなったし
そういう意味でもとても・・・うん、良かったです。

新潮文庫・上下巻 谷村 志穂 2004/08
仕事が早く終わったから
ビールとビル・エヴァンスな午後。
あいまいな空模様で
薄暗い夕暮れだけど
それもまた良し!です。

またしても気がつけば1週間が過ぎていて。
最近、ちょっと気を抜いたら年明けてるんじゃないかと
本気で思います。
1日1日、時間を有意義に過ごさないと・・・。

「ダ・ヴィンチ・コード」にめちゃくちゃハマッてます。
きっと私向きの本に違いない!とは、発売直後から感じてたんだけど
上下巻3,600円也は安くない。
躊躇した末に一昨日、ついに買っちゃいました。
そしたらこれがねーーーーーーーーーっっ
とりあえず昨夜、上巻を読み終えたとこ。
家にある、ダ・ヴィンチの画集、新約・旧約聖書及び
キリスト教とユダヤ教の関連本を全部並べて
随時紐解きながら読み進むこのワクワク感!!!
今まで読んだ本の中で間違いなくベストです。
あまりに面白くて、あまりに興味をそそられて、
お願いだからラストでガッカリさせないで、と
今はそれだけを、まさに祈るような気持ち。
もし最後までこのドキワク感が損なわれなければ
私はこの本を、この先何度も何度も繰り返し読み込むと思う。
3,600円、安い買い物です。

ルーブル美術館には、この本を片手に物語を自分の目と足で
辿りなおすツーリストが引きも切らないとか。
その気持ち、めっちゃわかるわー。
ちゃめも来年、ちょうど行く予定してるから
覚えるぐらい読み込んで、現場で浸ってみたいです。

ではでは下巻へ、いざ、突入!!!

角川書店¥1,890 ダン・ブラウン
面白かったです。

「普通」であることを見込まれて
娼年としてスカウトされたリョウが体験する
様々な性のかたちが興味深い。
そして、それを自然に受け入れていける
リョウって男の子に、とても惹かれました。

世の中には、いろんなフェティシズムを持つ人がいて、
いろんなふうにSEXを楽しむ人がいて、
だけど、興味本位で描くんじゃなく、
何て言うのかな・・・
「そういうのも、あるんだ」って目線で
淡々と、でも、包み込むように描いてあるから
主人公のリョウくんの人物描写とあいまって
とても読み心地の良いストーリーになってるな、
と、ちゃめは好印象を持ちました。

現実には、こんなに綺麗な仕事なはずないだろうけど
この小説のようなクラブが本当にあるなら、
そして、働いているのがリョウみたいな考え方をする人なら、
一度買ってみたい、働いてみたい・・・
などと思ってしまいました。
法に違反するんだろうけど?
そのへんのことはよくわかりませんが(笑)

終盤、「リョウを思って」ある行動に出る、
女友達のごく一般的で常識的な反応に苛立ちを覚えたのは、
この小説を楽しんだ証拠だろうな。

石田 衣良 集英社文庫 2004/05 ¥420
今朝見たニュースによると、「パッション」って映画に
全米で波紋が広がっているらしい。
イエス・キリストが死に至るまでの12時間を克明に描写した映画、
らしいんだけれど、その死の原因が「ユダヤ人」にあるかのような
描き方に、ユダヤ系の人たちが猛反発している一方で
ローマ法王であるヨハネ・パウロ2世は
「キリストについて非常に正確に描かれている」と絶賛しているとか。

キリスト教徒が一番重んじる聖書である「新約聖書」には
ユダヤ人がイエスを十字架にかけたと書いてあるわけだから
そりゃあまあ、キリスト教徒側の観点から撮った映画なら、
描き方としてはこうなってしまうわな。

ちゃめとしては、映画の内容がどうって以前に(観てもないしさ)
イラク戦争の是非で揺れているこの時期に、そして
イスラエル・パレスチナ分離壁の是非が問われているこの時期に
なぜ、こんなあからさまにキリスト教徒の見方での映画を
公開するんだろうってことの方がなんだか釈然としませんが。
日本でも5月頃に公開予定らしいです。

で、です。
いや別につながりはないんだけど、
相変わらず寝る前に(全くの興味本位で)旧約聖書を
ちまちまと読み進んでいるちゃめ。
純粋に「へぇーーーーーっっっ」と思うのが、
旧約に出てくる「神様」の、まぁ横暴なこと(笑)
こんなこと言ったらバチ当たりそうだけどっっっ

だって、「私はあなたたちの主、神である」とことあるごとに
モーセ率いるイスラエル人に宣言して、いろいろと約束事を守らせ、
それを破ろうものなら、その力でもって、火や水や争いや疫病を
操り、人間達をことごとく破滅させてしまうんだもん。
怖いっすぅぅぅ。
あるエピソードでは、安息日に働いた(薪を拾っていた)人が
神のご意向で他のイスラエル人から石で打ち殺されるんだよぉー
そーゆーのって、心底謝れば許して下さる広い心を持ったお方が
神様なんぢゃあないのーーー???
と思ってしまった私は、なんか理解が間違ってる??(笑)
ちなみに安息日とは、神様が1週間の内6日をかけて
世界をお創りになった後、7日目に休まれたため、
それに習って、人も、いかなる労働もしてはならない
とされている日のことです。

こんなにオソロ怖い旧約聖書(笑)、まだ300頁も読めてません。
全部で約1900頁に及ぶこれを、読み終わるのはいつの事やら。
それにしても、一般にユダヤ教信者の聖書といわれる「旧約聖書」、
こんなに神への忠誠を繰り返し繰り返し試され、試練に遭うにも
関わらず、これを聖書とし、信仰して続けてきたユダヤ人
(イスラエルの人々)って、すごいな、と、ただもうほんと、単純に、
すごいな、と思ってしまう。
旧約ではあまりにも厳しいから、とりあえず懺悔して悔い改めれば
許してもらえる(と私なんかは理解してまう)新約聖書が
できたんじゃないかとか(笑)
それに旧約だと、救われるのはイスラエルの人たちだけだしさっ

などなど、300ページ段階でのちゃめの感想でした♪

ちなみにイスラム教徒が多いアラブの人々の聖書は「コーラン」で
これも、もう何年も前に興味本位で買ったんだけど
旧約が終わったら読もうと思っています。
「蛇にピアス」
ボディピアスに入墨といった、自分の知らない世界への興味に
引っ張られてあっという間に読みました。
生活感のなさ、虚無感、手足が常に冷たい感じ・・・
例えるなら、小説というより
「別冊宝島:身体を改造する人々」の体験談という印象でした。

「蹴りたい背中」
虚無感は同じなんだけど、漂う雰囲気がまるで違うのは、
「蛇にピアス」がアングラチックな設定なのと対照的に
こっちは学校生活っていうあまりにも日常的な
風景を描いてるからだと思う。
この人の文章は、すごいと思った。
ごく当たり前の状況を生き生きと描くというのは、
普通じゃできないと思うし、この人独自の新鮮な表現方法に
すごく才能があるんだなぁって思いました。
今、ちょうどちゃめの目の前にも「蹴りたい背中」があって、
余計に共感してしまったわ。
この人の作品は、これからも出たら読んでみたい。
「インストール」も、読んでみようかな。

「文藝春秋」、売り切れ続出ですね。
雑誌としては異例の100万部突破とか。
発売日に買っといて良かったです。
でも大きな本屋さん行けば、この2冊ぐらいなら
早ければ2,3時間で座り読みできますよ(笑)
*「病む月」/ 唯川恵

女の怖さを描いた短編集。最初の2本、面白かった。
後へ行くほど、あんまり・・・。

*「死ぬほど好き」/ 林真理子
 
同じような本ばっかり読んでるわ、私。
でも、好きです、相変わらず。WOWOWでやってる
「コスメティック」のドラマも観たいんだけどな。地上波ではやらないのかなぁ。

*「第一阿房列車」/ 内田百?

百?先生、かわいいっ♪
むっつり顔に漢字ばっかりのタイトルじゃ
なかなか本屋で手に取る気にもならないでしょうが
この人の魅力は読まなければわかりません。
要はエッセイ集、皆さんも是非是非、
百?ワールドを体験してみて下さい。

*「ブラックジャックによろしく」6巻

5巻から引き続き、がん治療に焦点を当てています。
冒頭に「衝撃的な情報も含まれます。長期の連載になりますので、全てを読んだ上でご判断下さい」
という主旨の断り書きがあったのが印象的で、
いつにもまして、真剣に読みました。うん。

*「クニミツの政」14巻

あはは。やっぱ原作はいいねぇ。
ってか、佐和ちゃん勤務の新聞社は「毎朝新聞」
なのに、ライバル社が「読捨新聞」ってアンタ。
それが一番ツボでした。
でも本当に、メディアのあり方、記者の姿勢への
著者の考え方には共感します。

*「xxxholic」1巻

さくらちゃん、好きだったのよね(笑)
つい読んでしまいましたわ。
そしたらこれがまた、ハマりそうです。
ヒトにとって、世界というのは実は、実際に見て
聞いて感じられる身の回りの範囲でしかない。
そのことをわかっているヒトには世界は広くなる、
広くすることができるんだというメッセージが
感じられて、なかなかに読み応えがありました。
8月に「ツバサ」っていう、サクラちゃんワールド
と融合したコミックも出るとのことで
かなり楽しみです〜〜
初めて読みました。

もともと村上春樹という人の本を読んだのは
「もし僕らの言葉がウイスキーであったなら」
が初めてで、その文体や雰囲気が好みだったから
じゃあ、っとこれを買ってみたのです。

流行ったのはもう、ずいぶん昔で・・・。
確か上下巻で赤と緑で、クリスマス前の発売で。
あまりにも売れていて、ひねくれモノのちゃめは、
ちっとも読みたいと思いませんでしたねぇ。
ほーんと、あの頃は・・・。

すごくね、物語と思えなかった。
自分の人生のすぐ隣で起こってることみたいで
何もかもが現実のようだった。
登場人物も、自分や知り合いや友達の誰かに
似ている部分が多い気がして・・・

「もし僕らの〜」もそうだったけど、
この人の文章が醸し出す雰囲気って、
私をホッとさせてくれる。
って・・・この2作しか読んでないんだけどさ。

そして、だからこそ、
この人の作品が、日本ではもちろん、
世界的にも評価が高い(読者が多い)ということを
意外にも感じました。
なーんだ、みんなこういうの好きなんだぁ。

だけどね、どこかがムックで出してる
「僕たちの村上春樹」とかいうような分析本には
やっぱり嫌悪感感じるな(笑)

♪いよっっっ伊良部ちゃん初勝利!!♪
阪神雪辱白星だ!!やたっっっやたっっっ!!!
今夜はスポーツニュースの梯子だぁぁぁ

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