直子とワタナベ君。
2005年8月8日 お気に入りの本や感想「たぶん私たち、
世の中に借りを返さなくちゃならなかったからよ」
「成長の辛さのようなものをね。私たちは支払うべきときに
代価を支払わなかったから、そのつけが今まわってきてるのよ。」
・・・『ノルウェイの森』より
同じことを、ずっと感じてきた。
私はきっと、結婚と言う名を借りて、2人だけの世界を
誰からも邪魔されない、まるで世の中から隔離されたような
小さいときの自分だけの秘密基地のような
そんな、ままごとみたいな世界を作りたかったんだと思う。
こんなこと、続かない、続くわけないってどこかで思いながら、
それでもそのことから目をそむけて、考えないようにして、
これこそが幸せなんだ、って、しがみついてた。
私が幸せだったのは当たり前。
私は本当に自由だったから。
だけど彼は、どこまで幸せだったんだろうか。
彼も・・・それを感じ、疑問を持っていたからこそ、
新しい世界を求め始めたんだろうと思う。
これから私は、今まで幸せだったその同じ分だけ、同じ数だけ、
一つ一つ傷ついていかなくちゃいけないんだと思う。
それが私が受けるべき罰なんだと思う。
村上春樹さんを読むようになったのは、この数年です。
私にとっては大きく分かれる・・・
まるで私の考えてることを題材に書かれてるんじゃないかと
思うほど、深く心に響く作品と、
全くそんなふうには思えない作品と。
私のベスト3は、『海辺のカフカ』、『国境の南、太陽の西』、
そして、なんといっても『ノルウェイの森』です。
この数日、また『ノルウェイの森』を読み返しています。
読むたびに、台詞や描写の隅々まで、理解が深まる気がします。
現時点で、私の気持ちの中に一番入ってきたのが冒頭の台詞。
この小説の最後は、主人公のワタナベ君にとってはある意味で
救いがあり、だけどもう1人の主人公直子にとっては、
たぶん・・・救いはなかったんだと私には思える。
今の私が読むと、私自身と、私がやってきた事とは、
この2人のどちらにも当てはまって・・・。
救われることはないんじゃないかって思いながら
救いを求めて読んでるんだ。
一番最初に読んだ時には、世の中にこんなにもたくさん
自分と同じことを考えてる人間がいるんだって驚いたし
いぶかったりもしたけれど、今は、同じように感じてる人が
こんなにたくさんいるんだって、勇気づけられてる。
少しは成長したってことに、なるんだろうか・・・(笑)
世の中に借りを返さなくちゃならなかったからよ」
「成長の辛さのようなものをね。私たちは支払うべきときに
代価を支払わなかったから、そのつけが今まわってきてるのよ。」
・・・『ノルウェイの森』より
同じことを、ずっと感じてきた。
私はきっと、結婚と言う名を借りて、2人だけの世界を
誰からも邪魔されない、まるで世の中から隔離されたような
小さいときの自分だけの秘密基地のような
そんな、ままごとみたいな世界を作りたかったんだと思う。
こんなこと、続かない、続くわけないってどこかで思いながら、
それでもそのことから目をそむけて、考えないようにして、
これこそが幸せなんだ、って、しがみついてた。
私が幸せだったのは当たり前。
私は本当に自由だったから。
だけど彼は、どこまで幸せだったんだろうか。
彼も・・・それを感じ、疑問を持っていたからこそ、
新しい世界を求め始めたんだろうと思う。
これから私は、今まで幸せだったその同じ分だけ、同じ数だけ、
一つ一つ傷ついていかなくちゃいけないんだと思う。
それが私が受けるべき罰なんだと思う。
村上春樹さんを読むようになったのは、この数年です。
私にとっては大きく分かれる・・・
まるで私の考えてることを題材に書かれてるんじゃないかと
思うほど、深く心に響く作品と、
全くそんなふうには思えない作品と。
私のベスト3は、『海辺のカフカ』、『国境の南、太陽の西』、
そして、なんといっても『ノルウェイの森』です。
この数日、また『ノルウェイの森』を読み返しています。
読むたびに、台詞や描写の隅々まで、理解が深まる気がします。
現時点で、私の気持ちの中に一番入ってきたのが冒頭の台詞。
この小説の最後は、主人公のワタナベ君にとってはある意味で
救いがあり、だけどもう1人の主人公直子にとっては、
たぶん・・・救いはなかったんだと私には思える。
今の私が読むと、私自身と、私がやってきた事とは、
この2人のどちらにも当てはまって・・・。
救われることはないんじゃないかって思いながら
救いを求めて読んでるんだ。
一番最初に読んだ時には、世の中にこんなにもたくさん
自分と同じことを考えてる人間がいるんだって驚いたし
いぶかったりもしたけれど、今は、同じように感じてる人が
こんなにたくさんいるんだって、勇気づけられてる。
少しは成長したってことに、なるんだろうか・・・(笑)
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