父と私と母。

2021年10月25日 日常
とてつもなく疲弊していたこの2ヶ月。
しんどいし腹が立つし苛々するし悲しいし
だけど少しずつ、少しずつ、そういう感情のどれもが
薄まってきている感じがする。
決してなくならないし、どうしようもないことに変わりはないけれど、
濃くなったり薄くなったりを繰り返しながら
これからもずっと共存していくんだろう。

薄まっているように感じる理由の一つは、
父も私も、お互いがお互いだけとの生活に慣れてきたことが大きい。
非日常だった暮らしが、日常になってしまった。
母のいない生活が、一時間毎、一日毎、一週間毎、一ヶ月毎に
当たり前になっていく。


昔からよく思ってた。
いつか親を失くしたら、そういう時が来たら、
その時、自分はどう感じるんだろう?
どんな気持ちになるんだろう?

現実には、亡くなった瞬間からここまで、
悲しいと感じている暇がなかったし、
自分がしっかりしていないと、って気持ちが大きくて、
悲しまないようにしていた。

昔、火葬の時、煙が空へ上がっていく光景を見て、
涙が止まらなかったことがあったけれど、
都会の火葬場では見ることもない。
待っている間を過ごす場所が、食べ物や飲み物を注文できたりして
すごく混んでいて、まるでフードコートみたいで
余りに場違いな感じがしたくらい。


私の考えていた「親を亡くすって、どういう気持ちなんだろう?」は、
実際にはこれから感じて行くものなんだろうと思う。
四十九日を終え、納骨をし、母のいない生活がもっともっと当たり前になり、
寿がない新年を迎え、お盆を迎え、一年が経っていく…

これからは心のベースにずっと母がいてくれて、
それはきっと、今までよりも深く濃く存在してくれて、
心で会話をする時間もきっとすごく沢山あって、
ふっと気づくと涙が流れて…
そうしていつか、
ふっと気づくと泣かずに母の話ができるようになっている
そんなふうなものなのかも知れない。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索